第2回日本語学校合同スピーチ大会 「和を以って貴しと為す」ロイ(中国):アークアカデミー池袋校
「和を以って貴しと為す」ロイ(中国):アークアカデミー池袋校
 
「和を以って貴しと為す」ロイ(中国):アークアカデミー池袋校


さん、おはようございます。
皆さんは、日本人の挨拶について不思議に感じたことはありませんか。

二人のおばあさんが、別れのあいさつをした後、遠く離れても、「ごめんください」と声をかけあっています。ずいぶんはなれているのに、何度も頭をさげて挨拶をしています。 また、2,3人のビジネスマンがビルの前で「今日はありがとうございました」「ご迷惑をかけてすみません

でした」「ぜひよろしくお願いいたします」など、 何回も何回もくりかえしています。

実は、日本に来て、このような場面に私は何回も出会いました。皆さんはどうですか? 同じような場面を見たことはありませんか?
日本語は挨拶が多い言語です。いろいろなところで、いろいろな挨拶を使います。ですから、日本に来たばかりのころは店や学校で挨拶をされても、どうこたえていいのか、 わからないときがたくさんありました。どうして日本語には挨拶が多いのでしょうか。挨拶には、どんな働きがあるのでしょうか。


本に来てはじめてのアルバイトは、宅急便で荷物を分ける仕事でした。そこでは、仕事をするスペースがとても狭いので、どうしても体がぶつかってしまいます。 人とぶつかったときは、いつも「すみません」「ごめんなさい」と言います。4時間の仕事の間に数え切れないほど謝っていました。 ですから、私が一番早くうまく使えるようになった言葉は、「すみません」と「ごめんなさい」でした。

ところで、この仕事で一番気に入っていたところは、ドライバーさんからいろいろなものをもらえることでした。トラックが帰ってくると、ドライバーさんは仕事が終わってから、 いつも私たちアルバイトに「すみません、ありがとうね」と言って、お菓子やジュースをごちそうしてくれたのです。 たった一言と、ジュース1本ですが、私たちは、とても大事にされているような気持ちになって、やる気満々になったものです。 そこでは、皆が毎日そういうふうに仕事をしていたので、とても仲がよく、いい雰囲気で
した。今考えてみれば、職場が明るくなってお互いに友達になったきっかけは、 毎日のあの挨拶だったのです。
この経験から、私はわかりました。挨拶が日本の社会になくてはならない「潤滑油」のようなものだということを。
日本には「和」という言葉がありますね。 仲良くすること、互いに相手を尊重し、助け合うという意味です。私は日本語の挨拶に、この「和」の心を感じます。 外から見ると、一見しつこく見えがちな挨拶でも、それが日本人の心と心をつなぐコミュニケーションの手段になっているのです。
聖徳太子という人が昔こう言っています。「和を以って、貴しと為す」日本に来て二年。この言葉の意味がわかってきたような気がします。
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